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2025.08.18臨床工学科

離島医療研修に行ってきました!

 映画Dr.コトーが実際に活動していた鹿児島県の下甑島で学生と研修を行いました。離島医療は都会の病院とは大きく異なります。病気や怪我を治療するだけでなく、島民の生活を守ることが求められます。ドラマでも描かれていましたが、生活を守るには、信頼とその人の生活や背景を知ることが重要です。離島であっても、CTや最新の医療機器を使用し、インターネットにつながる電子カルテで訪問診療や出張診療をこなし、処方を行います。処方薬は本島から宅急便で翌日に届きます。離島だからといって医療水準が低い、知識が遅れることはありません。 

研修では通常の透析や外来に立ち合い、臨床工学技士の業務を学びました。出張診療所では学生に血圧測定が任され、コミュニケーションを取りました。訪問診療では、医療と介護の制度のはざまとなり、日常生活を送れない課題を学びました。さらに子どもから高齢者の島民とコミュニケーションを取り、生活に触れるために一緒に稲刈りを行いました。 

学生コメント:3年生 薄井 浩輝 

今回の離島研修では,限られた人員と資源の中で地域医療を支えるための工夫を学びました.診療所には臨床工学技士が常勤しておらず,月に二度ほど本土から訪れて医療機器の点検や透析患者のシャントエコーを行い,その記録を看護師と共有していました.これらの記録は,看護師が穿刺を行う際の参考となり,安全で効率的な透析業務の維持に役立っていました. 

また,患者の高齢化に伴う生活支援や搬送手段の確保など、都市部とは異なる課題にも触れ、地域医療を支える多職種の連携の大切さを感じました.今後は,遠隔モニタリング等の通信技術を活用し,臨床工学技士として地域の医療体制を支える新たな仕組みづくりに貢献していきたいです.